今日は千葉県公立高校入試の合格発表(入学許可候補者の発表)でした。
まずは、すべての受験生のみなさん、長い受験生としての旅はターミナル(終着駅)にたどり着きました。
長旅の疲れもあることと思います。ひとまず心身の疲れを癒してください。
そして、見事合格を勝ち取ったみなさん、合格おめでとうございます。
また、高校入試では本意の地にたどり着けなかったみなさん、残念ですが現実として受け止めて、いっぱいいっぱい落ち込んだら、気持ちを切り替えて、あなたのユートピアである次の終着駅を目指しましょう。
4月から、みなさんの新たな旅が始まります。
「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず」(方丈記)
「月日は百代の過客にして、行き交ふ年もまた旅人なり」(おくのほそ道)
古典でも多くの名文が残されていますが、中学校生活も高校受験も高校進学も高校生活も、人生という長い長い旅のほんの一部の通過点でしかありません。
みなさんはそうした万物の流れの中で、日々刻々と変わりゆく世を生きています。
その流れにしっかりと身を任せて、日々成長しながら前に進むこと、これはこの世に生きる宿命みたいなものではないかと改めて思います。
たった1度の人生です。その時その時を大いに謳歌して、充実の3年間にしてほしいと心から願っています。
さて、話は変わりますが、今年、当塾からの受験生は7名でした。
小所帯ではありますが、受験生ひとり一人が「夢」と「希望」と「現実」に真摯に向き合えるような進路指導ができるよう、心の力が少しでも育つことを願い、毎年、受験というビッグイベントを迎えています。
今回の公立高校入試に挑んだ6名は、志望校を最後まで下げることなく、チャレンジしてくれました。
受験直前の1ヶ月、当塾の進路アドバイスはかなり厳しいものがあります。
仮に受験する高校が同じであっても、内申点等の境遇で異なる合格基準点をひとり一人に提示し、それを目標に過去問や対策試験を重ねていきます。
得点結果が出るたびに、オリジナルの「得点記録表」に数値が刻まれ、基準点に到達しているかの判定「〇」「△」「×」が記録されていきます。
「〇」が多ければ適正受験校(安全圏)ですので、自信をもって挑むことができるでしょうが、「△」(合否50%程度)や「×」(25%未満)が多いと、厳しい「現実」に気持ちが不安定になることもあるでしょう。
しかし、私は「受かるよ」とか「あなたなら大丈夫」といった、『根拠のない励まし』で受験生を送り出すことができない人間で、目の前の現実を提示し、それは『乗り越えるべき壁』だと思ってチャレンジできるような『強い心』を持てる人になってほしいと願うのです。
そうして挑戦した結果が不本意であっても、受験勉強で育んだ『心のつよさ』は自分の財産として残っていくはずです。
さらに3年後の大学受験でリベンジを果たすことができるでしょうし、実際に送り出した卒業生もたくさんのリベンジを果たしてくれています。
そのような理由から「受かる学校」に誘導し受験させていく、という指導は一切行いません。悔いなく受験を終わることが第一義であるべきです。
だから、どうしても公立の合格率100%は至難の業です。(指導歴20年の中で1度しかありません)
ただし、念のためお断りしておきますが、
だからと言って、「挑戦することに価値があり、不合格になってもいい」(特攻隊的な考え方)ということではありません。
挑戦するからには、当然、僅かであっても勝てる可能性を見出し、徹底的に勝ちに行きます。
真摯に勝ちに挑んだ結果の負けに大きな価値があるのです。(私の考える『9勝6敗がちょうどいい』というやつです)
とは言っても、受験生を抱えるご家庭にはそれぞれの事情があるでしょうし、挑戦を強要することはできません。
現実が目の当たりになるからこそ、合格の可能性と言ったアドバイスも可能になりますし、最終的な受験校をどうするか、各家庭で話し合う時間を十分にとっていただきたいと考えています。
高校受験に悔いを残さないためには、家庭内の十分な協議が絶対条件だからです。
そうした中で、今年は6名中5名は厳しい戦いが予測されましたが、ともに挑戦というカードを選びました。
というよりも、ご家庭にお子さんの思いを受け止めていただき、その選択が許されたと思っています。
そして、出願と志願先変更を経て、厳しい現実と向き合いながら、最後の1ヶ月、2週間、1週間を過ごしてくれました。
その中で培われた心の強さが、”奇跡の合格”を含む、今回の結果につながったのでしょう。
結果は出そろいましたが、みなさん立派に挑戦したその姿勢に賛辞を贈りたいと思います。
【2023年高校入試結果および進学先(在籍生7名)】
・千葉県立小金高等学校
・千葉県立松戸国際高等学校
・千葉県立柏中央高等学校
・私立・麗澤高等学校(S特進)
・私立・東洋大学附属牛久高等学校
進学おめでとうございます。高校入学後の躍進を心より応援しています。
受験生およびご家族のみなさま、貴重なご縁をいただき心より御礼申し上げます。ありがとうございました。