久しぶりの更新になってしまいました。
一昨日、千葉県公立高校入試(2023年春)の平均点が発表されました。
入試当日から難化したとか易しくなったとか、様々な感想・予測が飛び交っておりましたが結果的には5教科で257.7点となり、昨年の266.7点と比べると9点下がり、2年連続の下落です。
また、この平均点は最近10年間では3番目に低い得点となりました。
科目別にみると、今年、特に難化したのが英語(昨年比-11.1点)で、逆に易化したのは理科(昨年比+8点)でした。
このあたりは、受験直後の受験生の感想に近く、マイナス・プラスの幅はともかくとして、実感通りの入試だったということになるでしょう。
また、私が気になったのは、総合点の標準偏差が下がった(各教科も下がっています)ことです。
下表にまとめました。( )内の数字が標準偏差です。
国語 | 数学 | 英語 | 社会 | 理科 | 合計 | |
2023 |
47.9 (15.5) |
47.0 (18.8) |
47.6 (23.2) |
54.5 (19.8) |
60.7 (21.9) |
257.7 (90.6) |
2022 |
47.7 (16.7) |
51.5 (21.2) |
58.7 (23.9) |
56.3 (21.3) |
52.7 (21.4) |
266.7 (94.3) |
2021 |
52.8 (17.7) |
59.3 (21.3) |
61.7 (26.1) |
57.7 (21.3) |
54.6 (18.7) |
286.2 (94.0) |
標準偏差が下がることは、受験生間で生じる得点差が小さい、つまり「学力検査では差がつきにくかった」ことを意味します。
その点から考えると、内申点の高い生徒には有利に働いたと言えるでしょう。
もちろん、内申点を半分に圧縮する高校があったりしますので、すべての高校で該当するわけではありませんが、
高い内申点に救われた受験生が例年に比べると多かったのではないでしょうか。
過去の傾向では、2年連続で平均点が下がると、翌春の入試では易しくなる(平均点が上がる)ことがほとんどですが、
時代の流れとともに求められる学力も変化していて、入試問題にも変化がみられますので、来春の入試以降もどうなるのか。
特に今年は採点ミスの問題もあり、改善策も検討されているようですし、そのあたりも含めて注目していきたいですね。
教科ごとにもいろいろと書きたいことはあるのですが、とてつもなく長い記事になってしまうので、今回はこのくらいにしておきます。